神無月の巫女というアニメをご存知でしょうか。
百合の金字塔と言われてます。
漫画版神無月の巫女を見て、私はそれがあんまりわからなかったのですが、パラレルワールドの姫神の巫女という漫画版は大変素晴らしかったです。
ネタバレありで紹介していきます。
①いかにして千歌音ちゃんは媛子を好きになったか
②たとえ裏切られても
③素晴らしい恋愛に百合とか関係ない
百合は…いいぞ
①いかにして千歌音ちゃんは媛子を好きになったか
千歌音ちゃんと媛子は、御霊鎮めの日に殺し合いをし、勝った方が大蛇神の嫁になり、負けた方が大蛇神の生贄になる宿命です。
本当のところ、2人は殺し合いをしなければならない。
けれど媛子は千歌音ちゃんに初めて会った時に「私を殺していいよ だから私の1番大切な人になってください」と言うのです。
殺し合いの儀式の日の御霊鎮めまでの間だけ、ということで一緒に買い物したり料理作ったり仲良くなっていく2人。
御霊鎮めの日に勝ちたいがため油断させる罠かもしれないと疑いつつも、千歌音ちゃんは媛子と過ごす時間、媛子の笑顔に愛おしさを覚えます。
そこの過程が尊いんですよ!
媛子の髪の色と同じ貝を拾ったり、媛子と会えない間、きっと媛子ならこうするだろうなと考えたり、媛子の姿を幻視したり。
千歌音ちゃんがいかにして媛子を好きになっていくかが丁寧に描かれているので、感情移入しやすく行動に納得できます。
少女漫画読んでる気分になります。
ですが、千歌音ちゃんは知ってしまうのです。
今までの媛子は全部演技で、語った言葉やあの笑顔さえも嘘だったということを。
②たとえ裏切られても
千歌音ちゃんは媛子への想いを自覚した時に、色々あって媛子の日記を見てしまいます。
そこには「これは罠である」「バカみたい」「笑い出さないようにするのが苦しい」「超びびった。殺されるかと思った。」と千歌音ちゃんの想いを、共にすごした日々を冒涜するような言葉が!
初めから罠だと思ってたのに、媛子を本気で好きになってしまった千歌音ちゃんは深く絶望します。
そして御霊鎮めの日。
千歌音ちゃんは媛子を徹底的に追い詰めます。
もともと千歌音ちゃんは媛子よりめちゃくちゃに強かったので、当たり前なのですが、運命の仇敵の歯ごたえのなさに冷めている千歌音ちゃん。
媛子へととどめを刺そうとした時。
千歌音ちゃんの心臓が、媛子が放った針により刺されます。
千歌音ちゃんはわかっていました。
媛子がくれた日々が偽りでも、媛子には生きていてほしい、媛子を殺すことはできないと。
だから媛子にとどめを刺す刃が一瞬遅れてしまったのです。
最後に媛子へ愛を告げ倒れる千歌音ちゃんが美しく儚くつらい…
媛子の真意はぜひコミックスを読んでみてください。
千歌音ちゃんへ突き刺したあの針の意味を知ると、媛子の想いに泣きそうになります。
③素晴らしい恋愛に百合とか関係ない
大切な人のために、なにができるか。
それを教えてくれた作品でした。
最終回の2人がめちゃくちゃ綺麗なんですよー!!!
恋愛に男も女も関係ないね。
媛子と千歌音ちゃん、これから2人に待つ苦難の数々は計り知れない。
(駆け落ちしたカップル状態ですからね)
それでも2人なら歩いていける。
漫画ならではの媛子と千歌音ちゃんの表情の変化が見ていて幸せな気持ちになれる、そんな作品でした。
「私の大切な人になってください」の伏線回収が素晴らしかったです。
百合苦手だったけど、姫神の巫女みたいなプラトニックラブなら全然読めました。
百合初心者におすすめです。
※最後らへんでキスします
ぜひ読んでみてください!